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2025.10.14
遺品整理がつらいと感じる理由は4つ|無理なく進める5つの対処法もご紹介!

「遺品整理がつらい」「手が止まってしまう」と感じる方は非常に多く、これはごく自然な現象です。大切な人を亡くした悲しみや、大量の遺品を前にした戸惑い、肉体的な疲労など、遺品整理のつらさには多くの要因が絡み合っています。
本記事では、遺品整理がつらいと感じる具体的な理由を整理し、精神的な負担を軽減しながら、無理なく作業を進めるための対処法を5つ紹介します。悲しみと向き合い、故人への感謝の気持ちを込めて整理を進める第一歩を踏み出すヒントとして、ぜひお役立てください。

遺品整理がつらいと感じる4つの理由

遺品整理の作業が思うように進まない背景には、主に4つ理由があります。まず、どの理由でつらいと感じているのかを知るところからはじめてみませんか。
この章では、4つの理由について詳しく解説します。
1.心の整理が追いつかない
大切な人が亡くなった悲しみや喪失感から立ち直れていない状態で遺品整理を始めると、故人の愛用品や思い出の品に触れるたびに、生前の姿が鮮明に蘇り、感情的なショックが大きくなります。特に、故人との関係が深かった場合や、予期せぬ別れでは、心の整理が難しくなるでしょう。
心の整理ができていない状態では「片付け」ではなく「悲しい記憶を追体験する作業」になってしまいます。これが、手が止まってしまう原因です。
2.遺品の量が多くて物理的に手が付けられない
生前に物をため込む傾向にあった故人や、終活(生前整理)をしていなかった場合、遺品の量が膨大になり、どこから手を付けて良いか分からず途方に暮れてしまうケースがあります。大型の家具や家電の搬出・処分は重労働であり、分別方法や自治体のルール確認など、肉体的・時間的な負担がのしかかってくるでしょう。
高齢の方や、遠方に住んでいる方が一人で遺品整理を進めようとすると、物理的なつらさが作業を妨げます。
3.モノを捨てる罪悪感や迷いがある
故人が大切に使っていた遺品の処分に対して「故人の生きた証を消してしまうのではないか」といった罪悪感を抱きやすくなります。遺品は単なるモノではなく、故人との思い出や愛情が詰まった品であるため、処分する行為に強い抵抗を感じ、なかなか判断ができません。
特に、形見として残したい品と、生活スペースや保管費用の兼ね合いで手放さざるを得ない品との間で、葛藤が生じる人が多い傾向です。
4.財産や重要書類の仕分けに不安を感じる
遺品整理では、単に不用品を捨てるだけでなく、預金通帳、保険証券、不動産の権利書などの重要書類や資産になるものを、正確に分別・整理する必要があります。誤って大切な書類を処分してしまうと、後の相続手続きや法的手続きに大きな影響が出かねません。
「捨ててはいけないもの」の判断に不安を感じ、作業が停滞してしまいます。また、遺族間で遺品の分け方や処分について意見の相違やトラブルも精神的なストレスとなるでしょう。
つらい遺品整理を無理なく進める5つの対処法

遺品整理のつらさを乗り越え、後悔なく作業を完了させるには、感情とペースを尊重するのが大切です。ここでは、精神的・肉体的な負担を軽減し、遺品整理を無理なく進めるための5つの対処法について解説します。
1.悲しみと向き合い心の整理を優先する
遺品整理を始める前に、まずは故人の死に対する悲しみを受け入れる時間を十分に取りましょう。「早く終わらせなければ」と焦る必要はありません。
遺品整理には法律で定められた期限がないため、四十九日や一周忌など、気持ちの区切りがついたタイミングを目安にするのも一つの方法です。また、悲しいときは無理に我慢せず、とことん泣く、故人への手紙を書く、信頼できる友人や家族に話を聞いてもらうといった方法で、感情を解放しましょう。
心の専門家によるグリーフケアやカウンセリングを利用するのも、精神的な負担を軽減する有効な手段です。
2.作業を小分けにして達成感を積み重ねる
遺品の量に圧倒されて作業が止まってしまう場合は「少しずつ」進める計画を立てるのがおすすめです。例えば「今日は引き出し1段だけ」「週末の午前中は衣類だけ」といったように、小さな目標を設定し、達成するたびに休憩を挟むようにします。
作業を小分けにすると一度に抱え込む心身の負担が減り、達成感を積み重ねればモチベーションを維持できます。思い出の品など感情的な負担が大きいカテゴリーは後回しにし、日用品や消耗品など判断しやすいものから着手するのがスムーズな進め方です。
3.一人ではなく周囲の協力を仰ぐ
遺品整理は一人で抱え込む必要はありません。家族や親族、親しい友人に協力を仰ぐと、肉体的な重労働を分担できるだけでなく、思い出話を共有しながら作業を進められるため、悲しみが和らぎます。
分別方法など意見が分かれる可能性がある場合は、事前に全員でルールを話し合い、公平な基準を決めておくとトラブルを避けられるでしょう。第三者の視点が入ると、客観的な判断がしやすくなるメリットもあります。
4.思い出を形を変えて残す方法を選ぶ
遺品を処分する罪悪感や抵抗感を軽減するには「モノ」としてではなく「思い出」として形を変えて残す方法を検討しましょう。例えば、思い出の品や写真をデジタル化(スキャンや撮影)してデータとして保存する、愛用していた衣類をリメイクして小物にするなどの方法があります。
また、捨てるのではなく、寄付やリユースする方法も有効です。「誰かの役に立つ」という肯定的な意味を持たせれば、罪悪感を和らげられます。
5.専門業者へ依頼する
精神的・肉体的な負担が限界だと感じたり、時間的な制約があったりする場合は、遺品整理の専門業者に依頼するのも有効な対処法です。専門業者は、遺品の仕分け、不用品の分別・搬出、貴重品の探索から、遺品供養や特殊清掃まで、一連の作業を代行してくれます。
第三者に作業を任せると、故人の品に触れる心理的な負担を軽減でき、遺族は気持ちの整理と法的手続きに集中できるでしょう。
なお、失敗しない遺品整理業者の選び方については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
関連記事:失敗しない遺品整理業者の選び方は?チェックすべき8つのポイントをご紹介! | ビリーフ株式会社
遺品整理がつらいでよくある3つの質問

「遺品整理がつらい」場合によくある質問を3つ紹介します。それぞれの内容について詳しく見ていきましょう。
質問1.遺品整理はいつまでに終えるべきですか?
遺品整理に「いつまでに終えなければならない」という法的な期限はありません。賃貸物件の場合は退去期限がありますが、持ち家であれば遺族の気持ちの整理と生活の都合に合わせて進めても問題ありません。
一般的には、四十九日や一周忌などの法事で親族が集まるタイミングを目安に始める方が多いです。しかし、これはあくまで目安です。
心理的な負担と体調を最優先し、無理のないペースで進めるのが最も大切です。気持ちが落ち着いてから取り掛かると、後悔の少ない整理ができるでしょう。
質問2.遺品整理業者を選ぶ際の注意点は何ですか?
遺品整理業者に依頼する際は、料金の安さだけで判断せず、信頼性と実績を重視するのが重要です。まず、複数の業者から相見積もりを取り、作業内容と費用の内訳を明確に確認しましょう。
また、「遺品整理士」などの資格を持つスタッフが在籍しているか、一般廃棄物収集運搬業や古物商の許可など、関連する許認可を取得しているかを確認すると、不当な処分や高額請求などのトラブルを避けられます。遺品を丁寧に扱い、供養や合同の供養に対応しているかもチェックポイントです。
質問3.故人の写真を処分する際の罪悪感はどうすれば和らぎますか?
写真は思い出が詰まっているため、処分に罪悪感を抱きやすい遺品の一つです。罪悪感を和らげるためには、すべてを捨てるのではなく、残したい数枚を厳選し、形見として保管したり、デジタル化してデータで残したりする方法を検討しましょう。
また、写真を供養するサービスの利用やお焚き上げを行うのも、心の整理につながります。写真を処分しても、故人との思い出が消えるわけではありません。
気持ちの整理がついてから、無理をせずに判断するのが大切です。
まとめ

遺品整理は、故人への感謝を伝えるとともに、自分の悲しみと向き合う時間です。つらいと感じるのは自然な感情であり、決して自分を責める必要はありません。
心の整理がついていないのがつらさの原因であれば、無理に作業を進めようとせず、休憩を取り、悲しみを受け入れる時間を優先してください。遺品の量が多すぎる、肉体的に厳しいと感じる場合は、家族や親族と協力したり、遺品整理の専門業者に依頼したりするのも、負担を軽減する賢明な方法です。
後悔のない遺品整理を進めるのが、故人への供養となり、新しい一歩を踏み出すきっかけに繋がるでしょう。

