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2025.11.01
ゴミ屋敷の片付けは自力でできる?効率を上げる4つの手順をご紹介!

「いつの間にか部屋がゴミ屋敷になってしまった、誰にも知られずに自力で片付けたい」ゴミの山を前にして、途方に暮れる気持ちはよくわかります。しかし、ゴミ屋敷の片付けは、ただモノを捨てるだけでなく、時間、労力、精神的な負担も大きい作業です。
本記事では、ゴミ屋敷の片付けを自力で行う判断基準となる「レベル別目安」と、効率的に作業を進める手順、メリットを詳しく解説します。片付けへの不安を解消し、一歩を踏み出すためにぜひ参考にしてください。

ゴミ屋敷を片付けられるかの判断基準となる5つのレベル

ゴミ屋敷の片付けを自力で進めるか、専門業者に依頼するかは、現在の部屋の状態によって判断しましょう。ゴミ屋敷の片付けには、いくつかのレベルがあります。
レベルを知ると、自力で安全に片付けられるかどうかの限界を客観的に見極める目安になります。無理のない片付け計画を立てるための参考にしてください。
レベル1:ゴミが少なく、床の大部分が見える状態
レベル1はモノは多いものの、まだ生活空間が保たれており、床の大部分が見えている状態です。部屋の一部にゴミや不用品が散乱している程度で、通常の片付けの延長で対応が可能です。
作業時間は数時間から1日程度で済み、自力で十分きれいにできます。この段階であれば、分別や処分に特に苦労する作業もないでしょう。
レベル2:床が見えないが、膝下の高さにゴミが積まれている状態
レベル2は床全体がゴミや不用品、雑誌などで覆われている状態です。しかし、ゴミが積まれた高さは膝下程度と考えてください。
このレベルまでは、転倒のリスクや健康被害のリスクが比較的低いため、自力での片付けが可能です。ただし、作業にはまとまった時間が必要となるため、スケジュールを立てて計画的に進めなければなりません。
レベル3:膝上から腰の高さまでゴミが積もっている状態
レベル3はゴミが膝上から腰の高さまで積もっている状態です。部屋を移動するのにも苦労するレベルです。
この段階になると、ゴミの奥に何があるか分からず、仕分けに時間がかかるだけでなく、カビや害虫が発生している可能性も高まります。自力での片付けは可能ですが、健康被害のリスクを伴うため、作業には十分な安全対策と、人手の確保が必要です。
レベル4:胸の高さまでゴミが積もっている状態
レベル4はゴミが胸の高さまで積もっている、深刻な状態です。転倒の危険性が非常に高く、カビや害虫だけでなく、腐敗物による悪臭や病原菌の発生リスクも無視できません。
ここまで悪化すると、自力での片付けは極めて困難になり、時間的、肉体的、精神的な負担が非常に大きくなります。多くの場合、専門業者への依頼を検討すべき段階です。
レベル5:天井近くまでゴミが積もっている状態
レベル5はゴミが天井近くまで達し、生活空間がほとんど残されていない状態です。このレベルでは、健康被害や火災、建物の倒壊リスクさえ考えられます。
自力での片付けは不可能であり、腐敗物や害虫、ネズミなどの駆除・清掃も含めた、専門的な知識と経験を持つプロの業者に依頼するのが唯一の現実的な選択肢です。
自力でゴミ屋敷を安全かつ効率的に片付ける4つの手順

ゴミ屋敷の片付けを自力で成功させるには、安全と効率を最優先した手順に従って作業を進めましょう。自力でゴミ屋敷を安全かつ効率的に片付ける手順に沿って進めれば、着実に片付けを完了させ、リバウンドの防止にもつながります。
手順①片付け前の徹底した事前準備と害虫駆除を行う
片付けを始める前に、まずは必要な道具の準備と害虫駆除を行います。大量のゴミにはカビや害虫が潜んでいる可能性が高いため、安全確保が最優先です。
マスク、軍手、長袖、長ズボンといった安全対策の装備を身に着けましょう。また、ゴミの仕分けに必要なゴミ袋、段ボール、ガムテープなどを十分に用意します。
事前に自治体のゴミの分別・処分ルール(特に粗大ゴミの回収日や申し込み方法)を確認しておくと効率的に片付けが進みます。作業の前日に、部屋全体に殺虫剤を噴霧し、害虫を駆除するのも大切な準備です。
手順②出入り口の確保と「捨てるもの」を最優先で処分する
片付けの最初のステップは、部屋の出入り口や通路の確保です。通路が確保されると、ゴミの搬出や移動がスムーズになり、安全に作業を進められます。
次に、一目見て不要だと判断できる明らかなゴミ(空のペットボトル、紙くず、食品トレーなど)を最優先でゴミ袋に入れて処分していきます。この段階では、細かな仕分けをせず「迷わず捨てる」に集中して一気にゴミの量を減らし、片付けのモチベーションを維持しましょう。
大きなゴミから先に処分していくのも、効率的な片付け方法の一つです。
手順③モノを「捨てる」「残す」「保留」の3種類に仕分ける
明らかなゴミの処分で床が見えてきたら、次は一つひとつのモノを仕分けていきます。このとき、「捨てる」「残す」「保留」の3つに分類するための箱やゴミ袋を用意しましょう。
「残す」モノの量は、「段ボール○箱まで」というように具体的な量をあらかじめ決めておくと、仕分けがスムーズに進みます。「保留」は、判断に迷ったモノを一時的に入れておく箱です。
仕分け作業中に判断に迷う時間は片付けの停滞を招くため、保留ボックスを活用し、片付けの流れを止めないようにするのが大切です。保留ボックスの中身は、片付けが一段落してから時間をかけて判断しましょう。
手順④掃除と収納を行い再びゴミ屋敷化しない仕組みを作る
仕分けと不用品の搬出が完了したら、最後に清掃と収納を行います。ゴミ屋敷だった部屋には、カビや汚れがこびりついている場合が多いため、洗剤や消毒液を使用して床や壁を徹底的に拭き掃除し、消臭・消毒を行ってください。
清掃後には、残したモノすべての定位置を決め、収納します。ゴミ屋敷の再発防止は「床にモノを置かない」ルールを徹底し「一つ買ったら一つ捨てる」といった仕組み作りが大切です。片付け後のきれいな状態を維持できるよう、小さな目標を設定しながら掃除を続ける習慣を身につけましょう。
ゴミ屋敷の片付けを自力で行う4つのメリット

ゴミ屋敷の片付けを自力で行うと、費用面や心理面において、専門業者に依頼するのとは異なるメリットがあります。ここからは、ゴミ屋敷の片付けを自力で行うメリットを4つ紹介しましょう。
1.業者に依頼するよりも費用が安く済む
自力で片付ける最大のメリットは、業者に依頼する場合と比較して、費用を大幅に抑えられる点です。業者に依頼すると、人件費、運搬費、処分費などがかかり、間取りやゴミの量によっては数十万円もの費用が発生する可能性があります。
自力であれば、かかる費用はゴミ袋代、洗剤などの清掃用品、粗大ゴミの処分費といった実費のみで済みます。
2.自分のペースで片付けを進められる
業者に片付けを依頼すると、通常は数時間から数日で作業が完了します。しかし、自力での片付けは、自分の体力や都合に合わせて進められます。
片付けが進まない理由の一つに「何を捨てるか決められない」という心理的な問題がありますが、誰にも急かされずにモノと向き合いながら仕分けできるのは大きな利点です。焦らず片付けたい方にとっては、この点が大きなメリットとなるでしょう。
3.他人に知られずにプライバシーを守れる
ゴミ屋敷の片付けを業者に依頼すると、作業員が出入りするため近隣住民に知られてしまう可能性があります。しかし、自力で片付ける場合は、すべて自分一人、あるいは身内だけで作業を行うため、プライバシーが守られます。
ゴミ屋敷なのを誰にも知られたくないという方にとって、これは非常に重要なメリットです。ただし、大量のゴミを一度に処分する際は、自治体のルールを遵守し、周囲に配慮しながら進める必要があります。
4.貴重品や思い出の品を確実に見つけられる
ゴミ屋敷には失くしたと思っていた貴重品や、捨ててしまっては後悔する思い出の品などが埋もれている場合があります。業者に片付けを依頼した場合、迅速な作業が優先されるため、大事なものがゴミと一緒に処分されてしまうリスクもゼロではありません。
自力で片付ければ、すべてのものを自分の目で確認しながら仕分けできるため、貴重品などを確実に見つけ出せるでしょう。
「自力でゴミ屋敷の片付け」でよくある3つの質問

自力でゴミ屋敷の片付けをする人によくある質問を紹介します。それぞれの内容について詳しく見ていきましょう。
質問1.ゴミ屋敷の片付けを自力でやる場合、費用はどれくらいかかりますか?
ゴミ屋敷の片付けを自力で実施する場合、業者に依頼する費用と比べると大幅に安く抑えられます。しかし、完全に無料にはなりません。
費用としてかかるのは、主に自治体指定のゴミ袋代、掃除に使う洗剤や清掃道具、そして粗大ゴミやリサイクル家電などの処分にかかる手数料です。間取りにもよりますが、ゴミ袋代や清掃用品、粗大ゴミの処理手数料などを合計すると、数千円から数万円程度かかるのが一般的です。
費用をさらに抑えるには、まだ使える家具や家電をリサイクルショップやフリマアプリで売却したり、自治体のゴミ処理場へ自己搬入したりする方法があります。自己搬入は運搬の手間や時間がかかるため、ご自身の体力とスケジュールを考慮して計画を立てましょう。
質問2.自力で片付けた後に、部屋の悪臭やカビをどう除去すればよいですか?
ゴミ屋敷の片付け後には、悪臭やカビの除去が必須の作業となります。これらの問題は、長期間放置されたゴミの腐敗物や湿気が原因です。
まず、悪臭の原因となっている汚れを徹底的に除去するのが重要です。カビが発生している場合は、カビ取り剤やアルコール消毒液を使用して拭き取りましょう。
壁や床に染み付いた臭いには、重曹水やクエン酸水を使った拭き掃除が効果的です。消臭には、換気を十分に行い、市販の業務用消臭剤やオゾン発生器などを活用するのも有効な手段です。
ただし、カビが広範囲に及んでいる場合や、悪臭が自力では取り除けないレベルの場合は、ハウスクリーニングのプロへの相談を検討しましょう。
なお、ハウスクリーニングの料金相場が知りたい方は、こちらの記事をチェックしてみてください。
関連記事:ハウスクリーニングの料金相場は?料金を左右する条件や安くするコツをご紹介! | ビリーフ株式会社
質問3.自力で片付けられなかった場合、どのような業者に依頼すればいいですか?
ゴミ屋敷の片付けを自力で進めるのが困難だと判断した場合、ゴミ屋敷の清掃や片付けを専門とする業者に依頼するのが最善の策です。依頼先としては、主に「ゴミ屋敷・汚部屋専門の清掃業者」や「不用品回収業者」が挙げられます。
専門の業者は、大量ゴミの迅速な回収・処分だけでなく、貴重品の探索、害虫駆除、特殊清掃、消臭・消毒といった専門的な作業まで一貫して対応できるのが特徴です。業者選定の際は、料金体系の明確さ、無料見積もりの有無、豊富な実績、産業廃棄物収集運搬業許可などの必要許可の有無を確認するのが不可欠です。
複数の業者から相見積もりを取り、比較検討するのがおすすめです。
なお、ゴミ屋敷の片付けで業者を選ぶ際のポイントについては、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
関連記事:ゴミ屋敷の片付けで業者を選ぶ際のポイントは7つ|業者に依頼する際の流れも詳しくご紹介! | ビリーフ株式会社
まとめ

ゴミ屋敷の片付けを自力で成功させるには、部屋の状態を客観的に把握するのが大切です。自力で片付けられるレベルなのか、業者に依頼すべきかを判断する必要があります。
片付けの成功は、事前準備と効率的な手順にかかっています。「害虫駆除」「通路確保」「3分類による仕分け」「再発防止を意識した清掃・収納」の4つの手順を確実に進めれば、ゴミ屋敷からの脱出は可能です。
自力では困難だと感じた場合は、無理をせず専門の業者に依頼する選択肢も視野に入れておきましょう。安全を最優先で、きれいな部屋を取り戻す一歩を踏み出してください。

