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2024.10.20
土地の固定資産税評価額から売値を計算する方法は?売却価格に影響する要因も詳しくご紹介!
土地の売却を検討している方で、固定資産税評価額から売値を計算する方法を知りたい方もおられるのではないでしょうか。固定資産税評価額は売却価格を算出する際の指標ですが、市場の動向や周辺環境、タイミングなど、さまざまな制約が価格に影響を与えます。
本記事では、土地の固定資産税評価額から売値を計算する方法や売却価格に影響する要因をご紹介します。また、よくある質問も解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
土地の固定資産税評価額から売値を計算する方法は?
土地の売却価格を見積もる際、固定資産税評価額をもとにした計算方法は以下のとおりです。
- 売値の目安=固定資産税評価額÷0.7×1.1
この評価額は、固定資産税課税明細書に記載されているため、土地を所有していれば毎年確認できます。また、明細書を紛失した場合でも、役所で固定資産課税台帳を閲覧したり、固定資産評価証明書を取り寄せたりすれば調べられます。
注意点
固定資産税評価額は税金を計算するための基準であり、売却価格を示すものではありません。この評価額は、市場価格の70%程度で設定される場合が多く、実際の売却価格とは差が生じます。
また、土地の市場価値は、立地条件や周辺環境の変化によっても大きく左右されます。固定資産税評価額を参考にする場合でも、市場の動向をよく確認しておきましょう。
固定資産税評価額を確認する方法
固定資産税評価額を確認する方法は、以下の表のとおりです。
書類名 |
概要 |
固定資産税課税明細書 |
不動産の固定資産税評価額が記載された書類で、年に一度(4〜6月が一般的)自治体から送付される「固定資産税納税通知書」に同封されている。1月1日の時点で固定資産を所持している人が通知対象となる。 |
固定資産税評価証明書 |
固定資産税課税明細書を紛失した場合などにそれぞれの自治体に発行を依頼できる書類。窓口で免許証やマイナンバーなどの身分証明書を提示するか、自治体のホームページで郵送サービスの申請をすれば取得できる。 |
固定資産課税台帳 |
各自治体が管理する固定資産税評価額が記載された台帳で、「不動産価格」「固定資産税評価額」「所有者」「所在地」などが記載されている。不動産所在地の市区町村の税務課窓口にて、身分証明書を提示すれば閲覧できる。 |
なお、固定資産税評価額の調べ方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:固定資産税評価額の調べ方は3つ|税金を計算する方法やよくある質問もご紹介!
土地の売り出し価格と成約価格の違い
土地の売り出し価格と成約価格は、売却時に一致しない場合が多いです。売り出し価格は売主が希望する価格で設定されますが、市場の需要や買主との交渉により成約価格が変動します。
また、「すまいステップ」のアンケート結果によれば、売り出し価格と成約価格の差が0~5%ほどと回答した人が34.8%という結果でした。たとえば、4,000万円の売り出し価格の場合、成約価格は3,800万~4,200万円程度になります。
参考:「土地の売り出し価格と成約価格の乖離」についてアンケート|すまいステップ
売却価格に影響する3つの要因
次は、売却価格に影響する要因について解説します。
- 経済情勢の変化
- 周辺環境の変化
- 公的な交通の利便性
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.経済情勢の変化
景気が拡大する時期には、住宅購入や企業の事業拡大が増加して、土地の需要が高まるため、価格が上昇しやすいです。一方、経済が滞ると、住宅や事業用地の需要が低下して、価格が下落する傾向にあります。
また、災害の発生や建設資材の不足、需要の変動が土地価格に影響を与えます。さらに、海外投資の動向や金融政策も、土地の売買や価格変動に影響を与える可能性が高いです。
2.周辺環境の変化
保育園や小学校のような公共施設が増えたり、大型ショッピングモールが新設されたりすると、利便性が向上して、土地の価値が上がりやすくなります。
しかし、人口が減少したり、企業や大学などが移転したりすると、その地域の活気が低下して、土地の需要が減少するため、価値は低下する傾向です。このため、土地の周辺環境が左右して、売却価格に大きな影響を与えます。
3.公的な交通の利便性
通勤や通学に便利なエリアや、人気の高い学区がある地域では、土地の需要が高い傾向です。さらに、ショッピングセンターやスーパーが充実していると日常生活が便利になり、さらなる価値が向上します。
また、新たな交通インフラの整備や主要道路の開通も、地域のアクセス性を高め、土地の価格が上昇傾向になります。このような利便性が高い場所は、居住者にとっても魅力的なため、土地の価値も上昇する傾向です。
売却価格を決定するポイント
次は、売却価格を決定するポイントについて解説します。
- 売却したい時期を明確にする
- 売却希望価格の最低額を決める
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.売却したい時期を明確にする
売却したい時期が決まっていると、不動産会社から適切な売却価格や売却計画の提案を受けやすくなります。売却を希望する場合は、相場よりも少し安い価格設定が採用される場合が多いです。
一方、売却時期に希望がなく、長期間売り出していると評価が下がり、最終的な売却価格が相場より低くなる可能性があります。このため、適切な売却時期を見定めることが大切です。
2.売却希望価格の最低額を決める
希望価格は描きやすいですが、具体的な最低額を決めずに売却してしまうケースも多いです。最低額を明確にしておけば、買主が現れない場合の価格見直しや買主との価格交渉で、無理な値下げを防げます。
さらに、家族や不動産会社の担当者と最低額について、事前に合意しておくと、売却活動をスムーズに進めやすくなります。
土地の評価額 売値でよくある3つの質問
最後に、土地の評価額 売値でよくある質問について紹介します。
- 質問1.土地を売る際の注意点は?
- 質問2.土地の評価額より売値を高くするポイントは?
- 質問3.固定資産税評価額以外で売却相場を正確に調べる方法は?
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
質問1.土地を売る際の注意点は?
土地を売却する際には、不動産会社選びが大切です。会社ごとに得意とする分野が異なるため、土地の売買に強い不動産会社を見極める必要があります。
また、インターネットの一括査定サービスを利用すれば、手軽に複数の不動産会社から評価されるため、比較検討する作業が効率的になります。最適な不動産会社を見つけられれば、満足のいく売却につながるに違いありません。
質問2.土地の評価額より売値を高くするポイントは?
土地の評価額より売値を高くするポイントは、売却するタイミングです。以下のようなタイミングで売却を検討すると、高値で売却できる可能性があります。
- 春や秋の新生活シーズン
人の移動が増えるため、土地の必要が生じやすい
- 大型商業施設やレジャー施設の建設予定がある
周辺建設環境のアクセス性が向上して、土地の価値が上がる
- 大規模な公共事業や海外投資家の参入増加が見込まれる
地域全体の経済効果が期待でき、土地の価格が上昇する
- 法改正で税制に変更される前後
法改正で税率が上がったり、軽減措置がなくなったりする場合は、その前に需要が高まる
質問3.固定資産税評価額以外で売却相場を正確に調べる方法は?
固定資産税評価額以外で売却相場を正確に調べる方法は、以下のとおりです。
- 過去の成約事例から売却相場を調べる
国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営する「レインズマーケットインフォメーション」で過去1年分の取引事例を検索できる。売却予定の不動産と条件が似ている物件を参考にすれば、相場を予測しやすくなる
- 現在の売り出し情報から売却相場を調べる
不動産ポータルサイトで、類似物件の売却価格を調べる。さらに、現在の市場状況を把握するためにも有効
- 複数の不動産会社に査定を依頼する
一括査定サイトを使用すれば、複数の不動産会社に査定を依頼できる。異なる会社からの査定結果を比較すれば、相場をより正確に把握できる
なお、レインズの仕組みや活用方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:【プロが教える】レインズとは?仕組みや活用するメリット、よくある質問を徹底解説!
まとめ
本記事では、土地の固定資産税評価額から売値を計算する方法や売却価格に影響する要因をご紹介しました。
固定資産税評価額は税金を計算するための基準であり、売却価格を示すものではありません。土地の市場価値は、立地条件や周辺環境の変化によっても大きく左右されます。
また、固定資産税評価額は、固定資産税課税明細書に記載されているため、土地を所有していれば毎年確認できます。ほかにも、固定資産税評価証明書や固定資産課税台帳で確認が可能です。
なお、売却価格を設定するポイントとして、売却したい時期が決まっていると、不動産会社から適切な売却価格や売却計画の提案を受けやすくなります。さらに、最低額を明確にしておけば、買主が現れない場合の価格見直しや買主との価格交渉で、無理な値下げを防げます。
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