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2025.02.04
不動産(家)価値の主な調べ方は7つ|調べる際の注意点やよくある質問もご紹介します!
家の売却や相続などの理由をきっかけに、所有している不動産の価値について把握しておきたいと考えている方もおられるのではないでしょうか。不動産の価値を調べるのは一見難しそうですが、自分で調べる方法もあるため、調べ方を知っておけば、今後の売却に役立ちます。
本記事では、不動産(家)価値の主な調べ方や調べる際の注意点について解説します。また、よくある質問についても紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
不動産(家)の価値はなにで決まる?
家の資産価値は、土地と建物の価値の合計で決まります。土地は時間が経過しても価値が大きく減少しませんが、周辺環境の変化や需要の増減によって変動する場合もあります。
一方で、建物は新築時が最も高い価値を持ち、築年数の経過とともに減少するのが一般的です。さらに、デザインや設備の状態、耐震性能なども建物の評価に影響を与えます。また、一戸建てとマンションでは、土地と建物が資産価値に与える影響の割合が異なります。
不動産(家)の価値を調べる際に使用される指標
土地の価格には複数の評価基準が存在し、目的に応じて適切な指標を用いる必要があります。たとえば、売却を検討する場合は市場価格を基準にするのが一般的ですが、税金の計算には固定資産税評価額が使用されます。
また、土地の評価は1つの基準で決まるものではなく、公示地価や路線価など複数の要素が関係しているのが一般的です。そのため、土地の価値を正確に把握するには、目的に応じた評価基準を理解し、それぞれの役割を適切に活用する必要があります。
不動産(家)価値の主な調べ方は7つ
次に、不動産(家)価値の主な調べ方について解説します。それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
1.近隣住居の売り出し価格を調べる
不動産の価格を知るためには、近隣の類似物件の価格情報を調べることが有効です。その方法として、不動産会社のポータルサイトやレインズマーケットインフォメーション、土地総合情報システムの活用が挙げられます。
これらの利用により、成約価格や市場価格の傾向を把握できます。ただし、詳細なデータの取得には制限があるため、大まかな相場を知るための手段として活用するのが適切です。得られた情報をもとに、取引事例比較法を用いれば、対象の不動産のおおよその価格を算出できます。
2.公示価格から求める
土地の価格を知るためには、公的な指標を活用する方法が有効です。たとえば、国土交通省が提供する土地総合情報システムでは、公示価格や基準地価格、過去の取引情報を確認できます。
公示価格は、毎年公表される標準的な土地の価格であり、市場の価格動向を把握する際に役立ちます。また、基準地価格は都道府県が発表するもので、公示価格と比較することで土地の価格変動を知ることが可能です。
これらの価格指標は市場価格と完全に一致するわけではありませんが、土地の適正な価値を推測する際の参考になります。
3.固定資産税評価額から求める
固定資産税評価額は、土地や建物の固定資産税を計算する基準となる価格です。自治体が評価を行い、毎年送付される固定資産税納税通知書で確認できます。
また、固定資産評価証明書の取得により、詳細な情報を得ることも可能です。この評価額は市場価格より低めに設定される傾向があり、一般的に実勢価格の約70%程度とされています。
そのため、固定資産税評価額を基に実勢価格を推測できますが、地域や物件ごとの特性を考慮する必要があります。
なお、固定資産税評価額の調べ方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
参考記事:固定資産税評価額の調べ方は3つ|税金を計算する方法やよくある質問もご紹介!
4.路線価から推測する
路線価とは、道路に面した土地の単価を指し、相続税や贈与税の算出に利用される「相続税路線価」と、固定資産税の評価に用いられる「固定資産税路線価」の2種類があります。一般的に路線価を調べる際は、国税庁が提供する「財産評価基準書」を活用し、対象地の前面道路の価格を確認します。
路線価を基に土地の価値を算出する際は、土地の面積と借地権割合を掛け合わせる方法が一般的です。一方、路線価の設定がないエリアでは、倍率方式を用いて固定資産税評価額に指定された倍率を掛けて算出します。
路線価は通常、実勢価格の約80%に相当するとされ、これを基におおよその市場価格を推測できます。
5.簡易査定を受ける
簡易査定は、不動産の価格を手軽に知るための方法の1つです。机上査定とも呼ばれ、築年数や所在地、面積などの基本的な情報をもとに算出されます。多くの不動産会社では、類似物件の取引事例を参考に価格を見積もる方式を採用しています。
オンラインで必要な情報を入力するだけで査定結果を受け取れるため、手間をかけずに不動産の価値を知ることが可能です。通常、数日以内に結果が提示されるため、迅速におおよその相場を把握したい場合に便利です。
ただし、この方法では実際の物件の状態や周辺環境などの個別要素が反映されないため、より正確な価格を知るには訪問査定が必要になります。
6.不動産会社に依頼する
不動産の売却を検討する際、正確な価格を知るためには専門家による査定が不可欠です。不動産会社への依頼により、物件の状態や市場動向を踏まえた適正な価格を算出してもらえます。
査定方法には「机上査定」と「訪問査定」があり、机上査定はデータを基に概算価格を算出するのに対し、訪問査定では現地調査を行い、建物の状態や周辺環境など細かい要素を考慮します。訪問査定は精度が高い反面、査定結果が出るまでに時間がかかるため、スケジュールに余裕を持たなくてはなりません。
7.不動産鑑定士に依頼する
不動産の価値をより専門的に評価する方法として、不動産鑑定士に依頼する手段があります。不動産鑑定士は国家資格を持ち、不動産の経済的価値を専門的な手法で評価するプロフェッショナルです。
とくに、相続や離婚に伴う財産分与、法人間の取引、ゴルフ場や商業施設といった特殊な不動産の評価が必要な場合に利用されます。
不動産鑑定士による評価は公的な証明としても有効ですが、依頼には20万〜30万円程度の費用がかかるため、通常の不動産売却では不動産会社の無料査定が利用されます。
不動産(家)価値を調べる際の注意点
次に、不動産(家)価値を調べる際の注意点について解説します。
- 自分で調べる場合
- 不動産会社に依頼する場合
- 不動産鑑定士に依頼する場合
それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
自分で調べる場合
不動産の価格を自分で調べる際には、注意すべき点がいくつかあります。まず、算出した価格がそのまま売却価格になるとは限りません。市場価格は、公示地価や取引事例などから推測できますが、実際の売却額は買主との交渉や市場の動向によって変動します。
また、一戸建てとマンションでは評価のされ方が異なります。一戸建ては土地の価値が重視されるのに対し、マンションは建物の価値が大きく影響します。そのため、正確な価格を知るには、不動産会社に相談するのがおすすめです。
不動産会社に依頼する場合
訪問査定を依頼すると、物件の状態や周辺環境を考慮した精度の高い査定が可能になります。しかし、不動産会社ごとに査定額が異なる点には注意が必要です。
査定方法や評価基準は各社で異なり、得意とする物件の種類も違います。たとえば、マンションを売却する場合、マンションの売却実績が豊富な会社の選定により、適切な価格を提示してもらえる可能性が高まります。
複数の会社に簡易査定を依頼し、対応の丁寧さや実績を比較しながら、信頼できる会社を選ぶようにしましょう。
不動産鑑定士に依頼する場合
不動産鑑定士に評価を依頼する場合、費用は30万〜50万円ほどかかります。しかし、一般的な不動産の売却においては、鑑定士の評価を受ける必要はほとんどありません。不動産鑑定士の評価額が直接売却価格に影響を与えるわけではなく、売却価格は市場の需要や交渉によって決まるためです。
一方で、不動産会社の査定は無料で受けられ、最新の市場動向を反映した価格を提示してもらえます。そのため、通常の売却を検討している場合は、不動産会社の査定を活用するのがおすすめです。
不動産の売買や賃貸借で「ビリーフ」が選ばれる理由
参考:ビリーフ株式会社
「ビリーフ」が不動産の売買や賃貸借で選ばれる理由は、幅広い専門家との連携によるトータルサポートが手厚いためです。司法書士や税理士などのプロフェッショナルと協力して、不動産の売買や査定、相続に関する資産運用まで包括的に対応しています。
さらに、不動産コンサルティングマスターの資格を持つスタッフが、実務経験を活かして信頼性の高いアドバイスを提供しています。
不動産価値 調べ方でよくある3つの質問
最後に、不動産価値の調べ方でよくある質問をご紹介します。
- 質問1.不動産の査定価格と販売価格は同じ?
- 質問2.土地を売却する場合の流れは?
- 質問3.土地の評価額が下がりやすい条件とは?
それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
質問1.不動産の査定価格と販売価格は同じ?
不動産の査定価格は、市場の取引事例などを基に「この価格なら売却できる可能性が高い」という予測値として算出されます。ただし、不動産会社ごとに査定の基準や市場の見方が異なるため、査定額に差が出る場合もあります。
そのため、複数の不動産会社に査定を依頼し、それぞれの価格を比較検討するようにしてください。査定結果を参考にしながら、売却のタイミングや戦略を考え、適切な販売価格を設定できれば、スムーズな売却につながります。
質問2.土地を売却する場合の流れは?
土地を売却する際には、いくつかのステップを踏む必要があります。まず、不動産会社に査定を依頼し、土地の市場価値を把握しなければなりません。査定結果をもとに、売却を依頼する不動産会社と媒介契約を締結します。
媒介契約には複数の種類があるため、それぞれの違いを理解して選択するようにしましょう。その後、販売活動が始まり、広告やサイト掲載、見学対応などを通じて買主を探します。買主が決まると売買契約を締結し、所有権移転登記などの手続きを経て、売却完了となります。
なお、不動産売却の流れについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:【プロが教える】不動産売却の流れは7ステップ!手続きに必要な書類もわかりやすく解説! | ビリーフ株式会社
質問3.土地の評価額が下がりやすい条件とは?
土地の評価額が下がる要因はいくつかあります。たとえば、土地の形状が不規則で活用しにくい場合や、建築が困難な地形である場合、評価額に影響を及ぼします。
また、日当たりが悪い、道路に面していない、土地の一部が公道として利用されている場合も価値が下がる要因です。さらに、近隣に墓地がある、高圧線が上空を通っている、土壌汚染のリスクがあるなど、環境面でのデメリットも価格に影響を与えます。
まとめ
本記事では、不動産(家)価値の主な調べ方や調べる際の注意点について解説しました。
家の資産価値は、土地と建物の価値の合計で決まります。建物は新築時が最も高い価値を持ち、築年数の経過とともに減少するのが一般的です。さらに、デザインや設備の状態、耐震性能なども建物の評価に影響を与えます。
価値を調べる際には、公示価格や固定資産税評価額、路線価などの指標が活用されます。さらに、近隣の売り出し価格をチェックする、簡易査定を受ける、不動産会社や不動産鑑定士に依頼するなど、目的に応じた選択が可能です。
自分で調べる場合は情報の正確性に注意して、不動産会社に確認しましょう。不動産会社に依頼する場合、査定方法や評価基準は各社で異なり、得意とする物件の種類も違うため、事前に確認が必要です。
不動産鑑定士に評価を依頼する場合、費用は30万〜50万円ほどかかります。しかし、一般的な不動産の売却においては、鑑定士の評価を受ける必要はほとんどないため、不動産会社への相談がおすすめです。
なお、「ビリーフ株式会社」は不動産の買取・仲介だけではなく、不動産に関するさまざまなご相談を承っております。不動産の購入時や売却時のわかりにくい諸費用や流れについても丁寧にご説明させていただきますので、お気軽にお問い合わせくださいませ。⇒公式LINEアカウントによる不動産のお悩み相談はこちらから