2023.09.30

【プロが教える】不動産が売れない場合の主な理由は5つ|やってはいけないことや対処法もご紹介します!

【プロが教える】不動産が売れない場合の主な理由は5つ|やってはいけないことや対処法もご紹介します!

「家を売り出しても購入者が現れない」「内覧希望者が少ない」など、なかなか不動産購入の申し込みにつながらない場合、悩んでしまいがちです。しかし、家が売れない背景にはさまざまな理由が存在し、原因にあわせた対処をすると売却できる可能性が高まります。

本記事では、不動産が売れない場合の主な理由と、具体的な対処方法を詳しく解説します。不動産の売却に関する課題や疑問を解決し、納得の売却を実現するための手引きとして、ぜひ最後まで参考にしてみてください。

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不動産が売れない場合の主な理由は5つ

不動産が売れない場合の主な理由は5つ

不動産の売却が進まない背景には多くの要因が考えられますが、中でも代表的な理由に次の5つが挙げられます。

  • 不動産会社のサポートに問題がある
  • 販売価格が相場に比べて高すぎる
  • 物件そのものに問題がある
  • 立地条件が悪い
  • 内覧の印象が悪い

それぞれの内容について詳しくみていきましょう。

1.不動産会社のサポートに問題がある

不動産会社は購入を検討する人と家のオーナーとのマッチングをサポートする役割を持っています。そんな不動産会社のサポート不足は、家が売れない原因に挙げられます。

具体的には、販売活動をどのように進行しているのかが不明瞭だったり、連絡の頻度が少ない、積極的な動きが感じられない場合は、サポートが不足している可能性が高いです。

不動産会社が通常行う販売活動として、インターネット、チラシ、電話、来店、レインズ、オープンハウスなどが挙げられますが、これらの活動費用は仲介手数料に含まれています。

また、不動産会社が「囲い込み」の行為をして自社の利益のみを追求するのは、売主の利益を最優先しない悪質な手法と言えます。売主の利益を真に追求するのであれば、どの会社が買主を見つけるかは問題ではないはずです。

もし不動産会社が十分な努力をしていないと感じた場合は、別の会社へ変更することで、より良い条件での売却の可能性が高まります。

2.販売価格が相場に比べて高すぎる

不動産の売り出し価格が市場価格よりも高いと、その物件は売れ残る可能性が非常に高くなります。買主はSUUMO、HOME’S、athomeなどのポータルサイトやチラシを頻繁にチェックし、その地域の不動産の相場に詳しいため、高価格設定の物件は目に留まりません。

価格は需要と供給のバランスで決まるものであり、相場よりも高い価格の物件が出てくると、多くの購入希望者は「他の不動産にしよう」と考える可能性が高まります。特に、中古の不動産は新築物件との競合があるため、新築に比べて価格が十分に安くないと、比較の対象としてすら見られないことが多いです。

売却活動を開始してからの内見の数も重要な指標となりますが、2〜3組未満の場合は価格が相場よりも高いと判断される可能性が考えられます。その場合は価格を変更するなどの調整が必要になるでしょう。

3.物件そのものに問題がある

物件が売れない背景に、その物件自体に問題があることも考えられます。具体的に、売却が難しいとされる物件の特徴は次の通りです。

  • 築年数の古い建物である
  • 建物の劣化が激しい
  • 田舎や通勤・通学が不便な土地に位置している
  • ハザードマップ上で災害のリスクが高い地域にある
  • 日当たりが悪い

物件が上記項目のいずれかに当てはまっている場合は、より購入者に良い条件を提示するなどの工夫が必要でしょう。

4.立地条件が悪い

不動産の立地条件は、売却の可能性を大きく左右します。便利で快適な生活を求めるため、良好な立地の方が便利で快適な生活が送りやすいことから、不利な立地条件を持つ不動産物件は購入意欲を減少させる要因となるのです。

具体的には、以下のような例が挙げられます。

  • 最寄り駅や学校からのアクセスが不便
  • 必要な施設や店舗が周辺に存在しない
  • 騒音などの環境問題がある

とはいえ立地を変えることは当然できません。不利な立地条件の不動産を売却するには、適切な不動産会社のサポートと、持続的な交渉戦略が必須となります。

5.内覧の印象が悪い

家を購入する際、ほとんどの買主は実際の物件を内覧します。内覧は、不動産購入の決定プロセスにおいて重要なステップです。物件そのものの良し悪しに加え、その場での感じ取った内覧の印象も売却の成否に大きく影響します。

たとえ物件の条件が良くても、内部が散らかっていたり汚れていたりすると、購入意欲が低下するので注意が必要です。また売主や不動産会社の対応が不十分であれば、買主は前向きな判断を避ける傾向にあります。

内覧の段階で良好な印象を与えることが、次のステップへ進むための鍵となります。条件だけでなく、内覧も重要な判断材料の一つとして念頭に置いておきましょう。

不動産が売れない場合の対処法は6つ  

不動産が売れない場合の対処法は6つ

不動産が売れない理由が理解できたところで、次は不動産が売れない場合の対処法を紹介します。主な対処法は次の6つです。

  • 不動産会社の活動状況を確認する
  • 売り出し価格を見直す
  • 物件広告の見直しを図る
  • インスペクションを実施してみる
  • 不動産会社による買取を検討する
  • 内見時の対応方法を見直す

それぞれ詳しくみていきましょう。

1.不動産会社の活動状況を確認する

不動産会社が十分な努力をして、購入希望者を集めるための活動を行っているかを確認しましょう。考慮すべき具体的な要点としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 高品質でわかりやすい広告や図面が作成されているか
  • 多様な広告媒体を活用して集客活動を行っているか
  • 独占的な取り扱い、いわゆる「囲い込み」を実施していないか

買主の多くは、物件広告を基に内覧するかどうか判断します。不鮮明な写真や誤解を招く図面では、購入希望者に内覧を検討してもらうのは難しいです。そのような場合は、具体的な広告内容を不動産会社から提示してもらいましょう。

囲い込みは、不動産業者間で情報共有される「レインズ(REINS)」を活用して確認するのが最適です。売主は不動産会社がレインズに物件情報を登録すると、受け取る登録証明書を用いて、物件情報の公開状態や詳細を照会することができます。

2.売り出し価格を見直す

物件の売り出し価格が適切でなければ、売却できない可能性が高まります。価格が市場価格よりも高めで設定されている場合、価格を見直しましょう。

特に物件が古かったり、人気エリアではなかったりする立地など、売りにくい要因が重なるケースでは、思い切った値下げの検討が必要になります。ただ適正価格で出しても売れない状況の場合、他の要因も考えられるため、この項目で挙げている他の対処法も試してみてください。

3.物件広告の見直しを図る

物件が売れない状況の中で、内覧件数が少ない場合、広告の効果が十分でない可能性が高いです。自分の不動産物件が掲載されている広告を買主の視点で眺め、不足している要素や改善点がないか見直してみましょう。

物件写真は、広告において非常に重要な役割を果たします。写真の枚数が少ない、または魅力が十分に伝わらない場合、写真の追加や変更を検討しましょう。

また、売り出し物件の特長や魅力を十分に活かすため、ターゲット層を明確に設定することをおすすめします。設定したターゲット層に合わせて、広告の内容を再考・最適化することで、訴求力の高い広告を作成することができます。

なお、広告の改善や最適化に精通している不動産会社を選ぶことで、広告効果の最大化も期待できます。もし「広告が良いな」と感じる不動産会社があれば、今後の取引先として検討することも視野に入れると良いでしょう。

4.インスペクションを実施してみる

売れない物件を売却する解決策として、インスペクションを実施してみるのもおすすめです。インスペクションとは、柱や基礎、壁、屋根といった主要な箇所や、外壁や開口部など、物件の構造や耐久性を専門家が調査します。

公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会が2017年3月に公開した「土地・住宅に関する消費者アンケート調査」によると、インスペクションを取り入れたことで、「自宅の売却が希望価格で売れた(64.3%)」「買手が早く見つかり売却がスムーズにできた(51.8%)」と良い効果を得られた結果が示されています。

土地・住宅に関する消費者アンケート調査 ウェブアンケート調査結果 <全体版>

引用:土地・住宅に関する消費者アンケート調査 ウェブアンケート調査結果 <全体版>

インスペクションの実施費用は、おおよそ5〜6万円程度です。期間は、専門家の手配に約1週間、物件の検査に約3時間、その結果をまとめた報告書の作成に再び1週間程度の時間を要します。

インスペクションによって、中古住宅購入を検討している買主の不安を大きく軽減できます。売れる確率を向上させる効果的な手段として、インスペクションの活用を検討してみましょう。

5.不動産会社による買取を検討する

一定期間、仲介による物件の売却が至らなかった場合、不動産会社による買取も視野に入れましょう。

不動産会社による買取とは、売却希望の物件を不動産会社が買主に代わり購入する「買取保証」システムです。仲介手数料が発生せず、買い手を探す手間が省けるため、短期間で売却できる点がメリットです。

ただし、買取価格は物件や条件により異なりますが、多くのケースで市場価格の6割程度となることが一般的です。

スピーディな売却を希望する方には魅力的な選択肢と言えますが、すべての不動産会社がこのサービスを提供しているわけではありません。利用を希望する際には、事前に会社のホームページなどで情報を確認しておきましょう。

6.内見時の対応方法を見直す

物件自体の魅力も大切ですが、内覧時の印象が売却の成否を左右することも少なくありません。内覧の前に不要物の処分や整理整頓をして、すっきりと清掃が行き届いている状態にしましょう。内覧者の心地よさを考慮して、清潔なスリッパの提供や、適切なコミュニケーションを心掛けることも欠かせません。

また、ホームステージングを取り入れることで、モデルルームのような魅力的な空間を作り上げることも可能です。これは、家具や小物のレンタルを利用して、インテリアをコーディネートし、購入検討者により良い印象を与える方法です。物件のアピールポイントを明確に伝えられるよう、しっかりとした準備をして、売却成功に繋げましょう。

以下の記事では、岡山市でおすすめの売却に強い不動産を紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

関連記事:【2023年度最新】岡山市の売却に強い不動産10選|会社選びのポイントもわかりやすく解説!

不動産が売れない場合にやってはいけない3つのこと

不動産が売れない場合にやってはいけない3つのこと

ここでは、不動産が売れない場合にやってはいけないことを紹介します。主に次の3つが挙げられます。

  • 差別化を目的としたリフォーム
  • 空き家にしたままの放置
  • 更地への変更

それぞれの内容について詳しくみていきましょう。

1.差別化を目的としたリフォーム

不動産の売却を考える際、「リフォームすると売りやすくなるのでは?」と考える方も多いでしょう。しかしこの方法はおすすめできません。

リフォームした場合、基本的にその費用を物件価格に上乗せするのは難しい傾向にあります。そのため、リフォームにかかった費用は自己負担となり、損失を招く可能性が高まります。

また購入希望者の中には、自分の好みにあわせてリフォームしたいと考える方も多く、かえって逆効果のケースもあるため注意が必要です。

2.空き家にしたままの放置

物件の売却が難しいからと言って、そのまま放置するのはやめましょう。放置された空き家は、家の状態が悪化してメンテナンスのコストが増すだけでなく、近隣住民への危険性も高まります。

特にシロアリの繁殖や床下の腐食は、畳の劣化や床崩れなどの原因となり、家の耐久性や耐震性を著しく低下させ、倒壊リスクが高まります。もし家の崩壊によって近隣住民や物件に損害を与えると、賠償責任を問われる可能性も理解しておかなければなりません。

3.更地への変更

物件がなかなか売れない理由で、家屋を解体して更地にする選択には注意が必要です。特に税制の面での影響は見逃せません。

家屋が存在する土地は、固定資産税の特例措置を受けることが可能です。例えば東京都では、200平米までの住宅用地は固定資産税が年間で1/6と大幅に減税される仕組みとなっています。

また家屋を解体する場合、その工事費用がかかることも無視できません。このように、家がすぐに売れないからといって、解体して更地に変更するかはよく検討した上で選択すべきでしょう。

不動産が売れない場合によくある3つの質問

不動産が売れない場合によくある3つの質問

不動産が売れない場合によくある質問は、次の通りです。

  • 質問1.不動産が売れないとどうなる?
  • 質問2.不動産売却のタイミングはいつが良い?
  • 質問3.不動産売却はどこがいい?

順番に詳しくみていきましょう。

質問1.不動産が売れないとどうなる?

不動産売却の背景に、住宅ローンの返済がある場合、売却が進まないとその返済が滞るリスクがあります。その結果、不動産が競売に出される可能性が高まります。

また、不動産会社を通して売却を試みても買主が見つからない際には、その不動産会社が最終的に購入を検討することも考えられます。ただし、物件が長期間空き家として放置されたまま老朽化が進行している場合、状態によっては解体を求められる事態もあるので注意が必要です。

質問2.不動産売却のタイミングはいつが良い?

不動産売却の最適なタイミングを判断するためには、さまざまな要因を検討する必要があります。主に売却するタイミングは、以下の6つが関係します。

  • 季節
  • 築年数
  • 税金
  • 住宅ローンの金利
  • ライフスタイルの変化
  • 不動産の価格相場の変化

以下の記事では季節や築年数、ライフスタイルなどから、適切な売却時期やタイミングについて解説しています。あわせて参考にしてみてください。

関連記事:不動産売却のタイミングはいつが良い?高く売るための判断基準やコツを詳しく解説

質問3.不動産売却はどこがいい?

不動産の売却において、相性の良い不動産会社を見つけることが、スムーズに手続きを進める上で重要になります。信頼できる不動産会社の選び方は、次の8つがポイントです。

  • 売却エリアの情報に精通している
  • 売却実績が豊富である
  • 査定額に根拠がある
  • 対応がスピーディーである
  • アドバイス力がある
  • 担当者が親身になってくれる
  • 免許番号や行政処分歴に問題がない
  • インターネット広告に力を入れている

なお以下の記事では、不動産会社選びのポイントのほかに、大手と中小(地元)の不動産会社の特徴も解説しています。不動産会社を探している方はぜひ参考にしてみてください。

関連記事:【プロが教える】不動産売却はどこがいい?特徴や信頼できる業者選びのポイントを徹底解説!

まとめ

まとめ

ここまで、不動産が売れない場合の主な理由や対処法、やってはいけないことについて解説しました。不動産がなかなか売れない場合、その原因をしっかり精査し、価格の見直しや別の不動産会社への依頼、あるいは買取の検討など、柔軟に対策を講じることが大切です。

また、不動産売却のノウハウは会社や担当者によって異なるため、自身の不動産の状況に適した会社を選ぶことがポイントです。不動産の売却にはさまざまなハードルが伴いますが、この記事を参考に、疑問や不安を解消した上で不動産を売却しましょう。

なお「ビリーフ株式会社」は不動産の買取・仲介だけではなく、不動産に関するさまざまなご相談を承っております。

不動産の購入時や売却時のわかりにくい諸費用や流れについても丁寧にご説明させていただきますので、お気軽にお問い合わせくださいませ。公式LINEアカウントによる不動産のお悩み相談はこちらから

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