2023.06.30

不動産の売却にかかる仲介手数料とは?相場や計算方法をわかりやすく解説!

不動産の売却にかかる仲介手数料とは?相場や計算方法をわかりやすく解説

不動産を売却する際は仲介手数料を始め、印紙税や登記費用など、さまざまな費用が発生します。この記事では不動産売却時の手数料について、支払うタイミングや手数料以外の費用について解説します。不動産売却時の手数料にまつわるよくある質問も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

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不動産の売却にかかる仲介手数料とは?

不動産の売却にかかる仲介手数料とは?

不動産を売却する際、一般的には物件の販売を不動産会社に委託します。販売を委託して売却が成功した際、不動産会社に支払う報酬が仲介手数料です。

ここからは不動産売却における仲介手数料の相場や計算方法を詳しく見ていきます。

仲介手数料の相場

仲介手数料は消費者が不適切な負担を被ることを防ぐため、法律で上限が設けられており、その金額は不動産の売買価格によって変わります。具体的には以下のように計算されます。

物件の売却価格

仲介手数料

200万円以下

(売却価格×5%)+消費税10%

200万円を超え400万円以下

(売却価格×4%+2万円)+消費税10%

400万円を超える

(売却価格×3%+6万円)+消費税10%

ほとんどの不動産会社は、利益を最大化するために仲介手数料を法律で設けられた上限まで設定しています。なお、仲介手数料には物件情報をWebブサイトに掲載する、チラシを配布するといった営業活動の経費が含まれています。ただし通常範囲を超える特別なサービス、たとえば建物の解体や測量などが必要になった場合は、追加料金が必要です。

仲介手数料の計算例

仲介手数料の計算において、不動産の売却価格が5000万円だった場合は、以下のように算出されます。

  • (5,000万円×3%+6万円)+15万円の消費税=合計171.6万円

仲介手数料の早見表

上記の計算式による仲介手数料の早見表は、以下のようになります。表を確認し、不動産の売却価格に対して仲介手数料がどのくらいになるのか、金額を把握しておきましょう。

売却価格

仲介手数料(税込)

100万円

55,000円

400万円

198,000円

1,000万円

396,000円

2,000万円

726,000円

3,000万円

1,056,000円

4,000万円

1,386,000円

5,000万円

1,716,000円

1億円

3,366,000円

仲介手数料を支払うタイミング

仲介手数料は売買契約が完了した時点で発生します。仲介手数料は取引金額に基づいて計算されるため、金額が確定していない段階で「手数料は〇〇円になります、支払ってください」と言われることはありません。

支払いのタイミングは不動産会社によって異なりますが、一般的には契約時に手数料の半額を、残りは物件の引渡し時に支払うケースが多いです。不動産会社と「仲介契約」を結ぶ際には、手数料の支払いスケジュールについて明確に説明を受け、適切な時期に資金を用意しましょう。

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不動産の売却にかかる仲介手数料以外の費用

不動産の売却にかかる仲介手数料以外の費用

ここからは不動産の売却にかかる仲介手数料以外の、5つの主な費用について、詳しく見ていきます。不動産売却にかかる費用を知り、資金計画に役立ててください。

  • 印紙税
  • 登記費用
  • 住宅ローン返済費用
  • 譲渡所得税
  • その他

1.印紙税

印紙税は、経済的な取引を記録するための文書(契約書や領収証など)に対して課される税金です。売買契約書に「収入印紙」を貼ることで、税金の支払いが完了します。

印紙税は消費税率の変動に伴い、2014年4月1日から2024年3月31日までの間、軽減税率が適用されています。契約金額によって税額は次のように決定されます。

不動産売買契約書の印紙税の軽減措置|国税庁

引用:不動産売買契約書の印紙税の軽減措置|国税庁

印紙税は1通の契約書ごとに課されます。売買契約書を売主が1通保管する場合、契約書が2通必要となり、この場合は2通分の印紙税が必要です。

通常、不動産取引を仲介する業者が印紙を準備しています。売主は契約日までに印紙税相当の現金を用意しておくことが推奨されます。印紙税を納めないと、印紙税の3倍の過怠税が課される可能性があるため必ず納めましょう。

なお、次のページでは不動産売却にかかる税金や計算方法、控除、節税ポイントなどを詳しく解説しています。不動産の売却を検討していて税金の計算方法を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

※関連記事:不動産売却にかかる税金の計算方法|譲渡所得の控除制度や節税ポイントをわかりやすく解説! | ビリーフ株式会社

2.登記費用

不動産売却に必要な手続きには、抵当権の抹消登記と所有権の移転登記があります。一般的に所有権の移転登記にかかる費用は、買主負担です。

一方で抵当権の抹消登記の費用は売主が負担し、その費用はだいたい2万円から3万円です。抵当権の抹消とは、売却する物件に対して住宅ローンを組んでいた場合に必要になります。ローンを全額返済し、金融機関が設けていた「抵当権」を取り消すための登記手続きのことです。

抵当権の抹消登記に必要な費用は、以下の通りです。

登録免許税

不動産1件ごとに1,000円(例:建物1つと土地1つなら合計2,000円)

司法書士への報酬

おおよそ1万円~2万円

抵当権の抹消登記は、自己申告で行うことも可能です。しかし専門的な書類作成や法務局への訪問が必要であるため、所有権の移転登記と同時に進める売却の場合、通常は司法書士に依頼します。

3.住宅ローン返済費用

不動産売却時に未払いのローンがあった場合は、ローン残額を全額返済するための金融機関の手数料が発生します。この一括返済の手数料は、金融機関や手続き方法(窓口対応、電話、オンライン)により異なります。

たとえば三菱UFJ銀行のローン残額を全額返済する際の手数料(期限前完済手数料)は、税込金額で以下のようになっています。

  • 窓口での手続き:33,000円
  • 電話対応:22,000円
  • ネット経由:16,500円

三井住友銀行のローン残額を一部繰上返済する際の手数料は、税込金額で以下のようになっています。

  • 窓口(書面):22,000円
  • 窓口専用パソコン利用:11,000円
  • オンライン:5,500円

4.譲渡所得税

不動産の売却により得られた「収益」は譲渡所得と呼ばれ、譲渡所得に対し所得税や住民税が課せられます。

譲渡所得の算出方法は以下のように、「不動産の販売価格」から「不動産の購入に関するコスト(取得費)」と「売却に伴う出費(譲渡費用)」を引くことで計算します。

  • 譲渡所得 = 不動産の売却価格 – 取得費 – 譲渡費用

譲渡所得に対する税率は、該当不動産の所有期間が5年以上かどうかにより、以下のように変動します。

種類

対象期間

税率

短期譲渡所得

所有期間5年以下の不動産

39.63%(所得税 30.63% 、住民税 9%)

長期譲渡所得

所有期間5年を超える不動産

20.315%(所得税 15.315% 、住民税 5%)

5.その他

不動産を売却する際は、上記の費用以外にもさまざまな費用がかかります。代表的な費用の例が、以下の3つです。

  • ハウスクリーニング費用
  • 測量費用
  • 解体費用
ハウスクリーニング費用

ハウスクリーニング費用は、不動産のなかでも建物やマンションを売却したいときに、より高い価格で売るためにかかる費用です。ハウスクリーニングを行うことで、買主にきれいな物件であることをアピールできます。

費用相場は、1Rや1Kで18,000円から25,000円、3LDKや4DKでは42,000円から65,000円と部屋の広さによって異なります。空き室であるほうが家具の移動がないため、ハウスクリーニングの費用が安くなる傾向があります。

測量費用

不動産の売却に際して測量は、絶対に必要というわけではありません。しかし「土地の境界を特定し、紛争を未然に防ぐ」、「土地の面積を精確に測定し、売買価格を決定する」などの目的で実施されます。

この測量にかかる費用は仲介手数料には含まれず、売主が別途負担します。一般的な測量費用の相場は50万円から100万円程度です。

解体費用

戸建てを更地にして売りたい場合は、解体費用がかかります。解体費用は建物の構造や建材の種類によって異なるほか、坪数によっても異なります。

解体費用の相場は20坪で50万円から140万円、50坪で125万円から350万円程度とされています。建物が木造のほうが鉄筋コンクリート製よりも解体費用が安くなる傾向があります。

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不動産売却の手数料に関するよくある質問

不動産売却の手数料に関するよくある質問

ここからは不動産売却の手数料に関するよくある質問について、回答していきます。不動産売却の手数料について疑問がある方は、参考にしてください。

質問1.仲介手数料を安くする方法はありますか?

仲介手数料については下限設定が存在しないため、不動産会社によっては手数料の割引サービスを提供している場合があります。ただし不動産会社からサービスとして「割引」が提案されているだけであって、決して仲介手数料の割引交渉ができるわけではない点に注意しましょう。

もしどうしても仲介手数料を少しでも安くしたい場合には、不動産会社に熱意を持って売却活動を進めてもらうための動機づけが必要です。例えば不動産会社との媒介契約を行う際に、専属専任媒介契約を選び「私たちはこの仲介業者だけに依頼する」と明確に伝えることで、仲介手数料を割引してもらえる可能性があるでしょう。

なお、次のページでは岡山市で不動産の売買に強みを持つ不動産会社を紹介するとともに、失敗しない不動産選びのポイントも解説しています。岡山市で良い不動産もしくは不動産会社を探している方は、ぜひ参考にしてください。

※関連記事:【2023年度最新】岡山市にある売買に強い不動産10選|失敗しない選び方のポイントも紹介! | ビリーフ株式会社

質問2.売買成立しなくても手数料が必要な場合はありますか?

仲介手数料は、売却が成立した場合のみ支払う「成功報酬」です。通常、売却契約時に手数料の半額を支払い、物件が正式に引き渡された後に残りの半額を支払います。

しかし以下の2つのケースにおいては、売却が成立していなくても仲介手数料の支払いが必要となります。

  • 手付けの解除
  • 違約による解除

売買契約の成立後、手付けの解除期限(通常は30日間)までは、原則として理由を問わず、買主が手付金を放棄し、売主が手付金を返却し、さらに手付金と同額を買主に支払うことで契約が解除可能です。このケースでは売買は成立していないものの、仲介手数料を支払う義務があります。

また売買代金未払いなどの契約違反(債務不履行)が生じた場合、被害者側は損害賠償を請求し、それが履行されない場合に契約の解除が可能となります。この場合でも、仲介手数料は支払わねばなりません。

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まとめ

まとめ

不動産売却の手数料には、仲介手数料だけでなくさまざまな費用がかかります。不動産を売却する際は手数料やその他費用も含めた、長期的な資金計画が必要といえます。

この記事で紹介した手数料やその他費用の情報を参考に綿密な資金計画を立て、よりスムーズに不動産を売却しましょう。なお「ビリーフ株式会社」は不動産の買取・仲介だけではなく、不動産に関するさまざまなご相談を承っております。

不動産の購入時や売却時のわかりにくい諸費用や流れについても丁寧にご説明させていただきますので、お気軽にお問い合わせくださいませ。⇒公式LINEアカウントによる不動産のお悩み相談はこちらから

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