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2025.11.29
費用を節約!遺品整理を自分でスムーズに進める5つのステップ

遺品整理とは、故人が残した物品を整理し、不要なものを処分しながら大切な思い出の品を形見分けすることです。遺品整理を自分で行うのは、精神的にも体力的にも大きな負担がかかる作業といえます。
しかし、正しい手順とスケジュール管理を行えば、費用を抑えつつ納得のいく整理が可能です。自治体のルールにもとづいた分別を徹底すれば、近隣トラブルも防げます。自分で遺品整理をする際のコツは、以下のとおりです。
- コツ①家族や親族で役割分担を明確にする
- コツ②思い出の品はデジタル化して残す
- コツ③リサイクルショップや寄付を積極的に活用する
この記事では、自力で遺品整理を完遂するためのコツや進め方、メリット、デメリットを解説します。また、よくある質問も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
自分で行う遺品整理の3つのコツ

自分で遺品整理を行うことは、故人との最後の対話の時間を持つという意味で非常に価値があります。しかし、想像以上の物量に圧倒されるケースも少なくないのが実情です。ここでは、実際に自分たちで遺品整理をやり遂げるための、具体的なコツを紹介します。
コツ①家族や親族で役割分担を明確にする
遺品整理を成功させる鍵は、1人で抱え込まない点にあります。実家の整理は、部屋数が多く物量が膨大になるため、1人での作業は数か月から数年かかってしまう場合も珍しくありません。
「書類の確認担当」「衣類の仕分け担当」「運び出し担当」のように、親族間で役割を分担しましょう。複数人で作業を行えば、判断に迷った際すぐに相談でき、作業効率が飛躍的に向上します。
また、思い出話をしながら作業すれば、グリーフケア(悲嘆からの回復)の効果も期待できます。
コツ②思い出の品はデジタル化して残す
アルバムの写真や手紙など、場所を取るけれど捨てられない品物は、デジタル化して保存する方法が有効です。すべての写真を現物のまま残すと保管場所に困りますが、スキャナーやスマホアプリを使ってデータ化すれば、場所を取らずに全員で共有できます。
現物は厳選した数枚のみ手元に残して、残りはデータとして保存してから処分するという「ルール」を決めると、罪悪感なく整理を進められます。
コツ③リサイクルショップや寄付を積極的に活用する
捨てることに抵抗がある場合は、「誰かに使ってもらう」方法を選択します。まだ使える家具や家電、食器などは、リサイクルショップへの売却や、支援団体への寄付を検討しましょう。
環境省のデータによると、リユース市場規模は年々拡大しており、多くの人が中古品を活用しているのが現状です。ゴミとして出す量を減らせば、処分費用の削減だけでなく、精神的な負担の軽減にもつながります。
遺品整理を自分で完遂するための5つのステップ

遺品整理を闇雲にはじめると、部屋が散らかるだけで一向に進まないという事態に陥ります。効率よく確実に終わらせるために、以下のステップに沿って進めましょう。
ステップ①スケジュールを立てて目標を決める
まずは「いつまでに終わらせるか」という期限を設定します。賃貸物件の場合は退去日が期限となり、持ち家の場合でも四十九日や一周忌などの法要を目安に進めてください。
「今週はキッチンの食器棚」「来週は寝室のタンス」というように、場所ごとに細かく目標を区切りましょう。全体像を把握せずにはじめると、終わりの見えない作業に疲弊してしまいます。無理のない計画表を作成して、カレンダーに書き込む作業からはじめましょう。
ステップ②自治体のゴミ出しルールを確認する
地域によってゴミの分別ルールや収集日は大きく異なります。粗大ゴミの手配は、申し込みから収集まで2週間以上かかる場合もあります。
このため、作業をはじめる前に、該当地域の自治体のホームページやゴミ出しパンフレットを入手して、分別の種類や粗大ゴミの出し方を熟知しておきましょう。スプレー缶やライター、家電リサイクル法対象品目(エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機)など、特殊な処分が必要なものの扱いも調べておくと安心です。
ステップ③資産価値のあるものから仕分ける
片付けをはじめる前に、現金や通帳、印鑑、権利書、貴金属などの貴重品を最優先で探索・確保します。これらを誤って捨ててしまうと、大きなトラブルになりかねません。
タンスの奥や本の間、引き出しの裏側、仏壇のなかなどは、現金が隠されている場合が多い場所です。衣類のポケットのなかも念入りに確認して、貴重品類を一箇所にまとめて管理できる状態にしてから、不用品の仕分けに入りましょう。
なお、家の権利書をなくした場合の対処法については、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:【プロが教える】家の権利書をなくしたらどうなる?再発行の可否や紛失した際の対処法を徹底解説!
ステップ④不用品と残すものを分類する
すべての物を「残すもの(形見・貴重品)」「処分するもの」「保留するもの」の3つに分類します。判断に迷うものは一旦「保留」箱に入れ、作業の手を止めないようにしましょう。
その後、「保留」にしたものは、期限を決めて再度見直します。一年間使わなかったり、見返さなかったりした場合は処分の対象とします。明らかなゴミから先に袋詰めしてスペースを作れば、仕分け作業を行うための場所を確保できます。
ステップ⑤不用品を適切に処分・売却する
仕分けが終わったら、可燃ゴミや不燃ゴミは自治体の収集日に出して、粗大ゴミは事前の申し込みに従って出します。本やCD、ブランド品などは宅配買取サービスを利用すると、梱包して送るだけで査定してもらえるため便利です。
大量の不用品を一度にゴミ捨て場に出すと近隣の迷惑になるため、数回に分けて出すか、各自治体のクリーンセンターへ直接持ち込みましょう。
自分で遺品整理を行うメリットとデメリット

自分たちで遺品整理を行うかどうかを決める前に、メリットとデメリットを正しく理解しておく必要があります。ここでは、費用面や精神面での影響を含めたメリットとデメリットを解説します。
メリット①費用を最小限に抑えられる
遺品整理業者に依頼した場合、間取りや物量にもよりますが、数万円から数十万円、場合によっては100万円以上の費用がかかるケースもあります。しかし、自分で行えば、かかる費用はゴミ袋代や粗大ゴミ処理券代、クリーンセンターへの運搬費程度で済みます。
予算が限られている場合は、自力での整理が有効な手段です。
メリット②故人との思い出を整理できる
それぞれの品物を手に取り、故人との思い出を振り返りながら整理できることは、遺族にとって大切な心の整理の時間となります。業者に依頼すると事務的に処理されてしまう可能性がある品物も、自分たちなら納得いくまで要不要を検討できます。
手紙や日記など、他人に見られたくないプライベートな品物も、自分たちだけで確認して処分できるため、プライバシーの保護も可能です。
メリット③不当な高額請求のリスクがない
遺品整理業界には残念ながら悪質な業者が存在しており、作業後に法外な追加料金を請求するトラブルが後を絶ちません。国民生活センターにも、強引な押し買いや不透明な見積もりに関する相談が多数寄せられています。
しかし、自分たちで作業を行えば、こうした悪徳業者との金銭トラブルに巻き込まれるリスクを完全に回避できます。費用は、自治体指定のゴミ袋代や粗大ゴミ処理手数料など、透明性の高い公的な実費のみとなります。
予算オーバーの心配もなく、精神的に安心して整理を進められる点は大きなメリットです。
参考①:こんなはずじゃなかった!遺品整理サービスでの契約トラブル-料金や作業内容に関するトラブルが発生しています-|国民生活センター
参考②:不用品回収サービスのトラブル-市区町村から一般廃棄物処理業の許可を受けず、違法に回収を行う事業者に注意!-|国民生活センター
デメリット①膨大な時間と労力がかかる
一軒家の遺品整理を自分たちだけで行う場合、週末ごとの作業で数か月から半年以上かかる場合も珍しくありません。重い家具の搬出や、大量のゴミ袋の運搬はかなりの重労働であり、高齢の遺族にとっては身体的な負担が大きすぎます。
また、仕事や家事の合間を縫って作業を行うため、休日が潰れてしまい、心身ともに疲弊してしまうリスクがあります。
デメリット②処分方法が分からないものに困る
消火器や耐火金庫、農機具、土、コンクリートブロックなど、自治体のゴミ収集では回収してもらえない「適正処理困難物」の処分に悩む場合も少なくありません。これらを処分するためには、それぞれの品目に対応した専門業者を個別に探して、有料で引き取ってもらわなければなりません。
また、仏壇や日本人形など、そのまま捨てるには心情的に抵抗がある品物も多くあります。供養やお焚き上げの手配を自分たちで調べたり、寺院に依頼したりする必要があり、時間と労力を奪われる要因となります。
デメリット③親族間でのトラブルになりやすい
「どの品物を形見として残すか」「実家をどうするか」といった方針の違いにより、感情的な対立が生じる場合が少なくありません。実際に汗を流して作業する人と、口だけを出す人との間で不公平感が生まれ、深刻な争いに発展するケースが見受けられます。
また、作業中に現金や高価な貴金属が見つかった場合、所有権を巡ってトラブルになるケースもあります。遺品整理がきっかけで親族が疎遠になってしまうことを防ぐためにも、事前に役割分担や費用負担について綿密に話し合い、全員の合意を得ておかなければなりません。
遺品整理を自分で行う際によくある3つの質問

ここでは、遺品整理を自分で行う際によくある疑問をご紹介します。それぞれ詳しくみていきましょう。
質問①着物や骨董品など価値が分からないものはどうすればいいですか?
自分たちには価値がないように見えても、市場では高値で取引される可能性があります。このため、専門の買取業者に査定を依頼しましょう。
着物専門や骨董品専門など、それぞれの分野に特化した業者に見てもらうのが確実です。出張査定を行っている業者も多いため、処分する前に一度見てもらうとよい結果につながる場合もあります。
質問②遺品整理をはじめるのに最適な時期はいつですか?
法的な決まりはありませんが、一般的には四十九日の法要後からはじめる場合が多いです。四十九日までは親族が集まる機会も多く、形見分けの相談もしやすいためといえます。
しかし、賃貸物件の場合は家賃が発生し続けるため、退去期限に合わせて早めに着手する必要があります。心の整理がつかないうちは無理に始める必要はありませんが、空き家の放置は防犯上よくないため、計画的に進めましょう。
なお、遺品整理の最適な時期については、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:遺品整理の最適な時期はいつ?後悔しないための3つのタイミングをご紹介!
質問③自分たちでやってみて無理だと感じたらどうすればいいですか?
途中で限界を感じた場合は、決して無理をせずにプロの遺品整理業者への相談を検討してください。「重いタンスの搬出だけ」「大量の不用品回収だけ」といった、困難な作業のみを部分的に依頼する方法も可能です。
すべてを自力で行うことにこだわりすぎて、心身の健康を損なっては本末転倒です。プロの力を借りることは、故人のためにも、スムーズに整理を終えるための賢い選択肢です。
なお、失敗しない遺品整理業者の選び方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:失敗しない遺品整理業者の選び方は?チェックすべき8つのポイントをご紹介!
自分たちのペースで、納得のいく遺品整理を実現しよう!

遺品整理は単なる「片付け」ではなく、故人との思い出を振り返り、残された方が気持ちに区切りをつけるための大切な時間です。自分たちの手で行うことで費用を抑えられるだけでなく、一つひとつの品物と丁寧に向き合い、心の整理ができます。
自分で遺品整理をする場合は、以下のステップで進めましょう。
- ステップ①スケジュールを立てて目標を決める
- ステップ②自治体のゴミ出しルールを確認する
- ステップ③資産価値のあるものから仕分ける
- ステップ④不用品と残すものを分類する
- ステップ⑤不用品を適切に処分・売却する
遺品整理に正解はないため、時には手を止めて思い出に浸ることも、心の回復には必要なプロセスです。自分の心と体の健康を第一に考え、ご家族と協力しながら、焦らず一歩ずつ進めましょう。
また、万が一処分しきれない大量の不用品がある場合や、専門的な供養が必要な場合は、無理をせず部分的にプロの手を借りることも検討してください。

