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2024.05.11
中古物件は築年数何年まで快適に住める?メリット・デメリットや選ぶポイントをご紹介!
中古物件は価格が安い傾向にあるため、購入しやすい点が大きなメリットですが、築年数が経過したマンションを購入して大丈夫なのか、不安になる方も多いと思います。中古マンションの購入にはさまざまなメリットがありますが、物件を選ぶ際はいくつかのポイントを理解しておく必要があります。
本記事では、 中古物件が築年数何年まで快適に住めるかという点や中古マンションを購入するメリット・デメリットについて解説します。また、中古マンションを選ぶときのポイントについても解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
中古物件は築年数何年まで快適に住める?
中古物件の快適な居住可能年数は、物件の状態やメンテナンスに依存します。一般に、鉄筋コンクリートや鉄骨造は30年以上、木造は20〜30年が耐用年数です。
しかし、定期的なメンテナンスやリフォームによって、これらの年数を超えても快適に住むことが可能です。もし、中古物件の購入を検討している場合は、建物の構造や使用材料、メンテナンスの履歴などを確認するようにしましょう。
築年数が経過した中古マンションを購入するメリットは5つ
次に、築年数が経過した中古マンションを購入するメリットを紹介します。
- 購入にかかるコストを抑えられる
- 好立地に建てられている物件が多い
- 管理状況を把握しやすい
- 新耐震基準で建てられている可能性が高い
- 敷地が広い物件が多い
それぞれについて詳しくみていきましょう。
1.購入にかかるコストを抑えられる
築年数が経過した物件は、比較的価格が安い傾向にあります。公益財団法人東日本不動産流通機構が調査した2022年1月〜3月のデータによれば、首都圏における築年数別の平均成約価格は次のとおりです。
築年数 |
平均成約価格 |
~築5年 |
6,486万円 |
~築10年 |
6,083万円 |
~築15年 |
5,358万円 |
~築20年 |
5,045万円 |
~築25年 |
4,109万円 |
~築30年 |
2,782万円 |
築30年~ |
2,108万円 |
このように、築25年を超えると中古マンションの価格は大きく下落する傾向にあるため、好条件の物件を安く購入しやすいのが大きなメリットです。また、築30年を超えると価格は下げ止まる傾向にあるため、値崩れしづらいという特徴もあります。
参考:首都圏不動産流通市場の動向(2022年)|公益財団法人東日本不動産流通機構
2.好立地に建てられている物件が多い
築30年以上の中古マンションの魅力は立地のよさにあります。1960年代後半から70年代にかけての建設ラッシュにより、最寄り駅へのアクセスがよいエリアに多くのマンションが建てられました。
立地がよければ将来的に賃貸に出す場合も運用しやすく、売却する場合もよい条件で売却できる可能性が高くなります。このように、築年数が経過していたとしても、資産運用しやすい点が大きなメリットです。
3.管理状況を把握しやすい
中古マンションを選ぶ際に、管理状態を把握できることは大きなメリットです。管理の履歴を見れば、管理組合の意識の高さや大規模修繕の頻度がわかります。
また、築30年も経過すると、自然災害を経験している可能性が高いです。地震や大雨のときに、マンションがどのような被害を受けたのか確認しておくと安心材料になります。
4.新耐震基準で建てられている可能性が高い
築30年以上のマンションを購入するメリットの1つに、新耐震基準で建てられている可能性が高い点が挙げられます。
建築基準法の改正により、築30年以上のマンションの多くが新耐震基準を満たすように建築、もしくは修繕されています。そのため、地震などの自然災害に対する安全性が向上しており、高い耐久性が期待できる点がメリットです。
5.敷地が広い物件が多い
中古マンションを購入するメリットに、敷地の広さが広い点が挙げられます。現在の築30年の中古マンションは建設ラッシュのタイミングで建てられた物件が多いため、新築マンションや築年数の浅いマンションよりも敷地が広い傾向にあります。
また、敷地が広いため土地の持分が大きくなりやすく、賃貸に出す場合も人気が得やすい傾向にある点がメリットです。
築年数が経過した中古マンションを購入するデメリットは3つ
次に、築年数が経過した中古マンションを購入するデメリットについて解説します。
- 修繕積立金や管理費の負担が大きくなる
- 適切に修繕されていない可能性がある
- 建て替えが早い可能性がある
それぞれについて詳しくみていきましょう。
1.修繕積立金や管理費の負担が大きくなる
築年数が経過したマンションは、管理費(共益費)や修繕積立金が高くなる傾向にあります。これは、マンション業界全体が管理費を下げて価格競争するよりも、しっかり管理費を集め資産価値を保っていこうという傾向にあるためです。
また、築年数が経過したマンションは年数の経過とともに、どうしても修繕に必要な費用が高くなってしまうため、当初の設定では必要な額に満たなくなるケースも多いです。そのため、購入時には物件価格だけでなく、管理費や修繕積立金にも目を向けておく必要があります。
2.適切に修繕されていない可能性がある
中古物件のなかには、適切に修繕されていない物件が潜んでいる可能性があります。建物の寿命を延ばすためには、適切な管理や修繕が不可欠です。
もし、修繕が適切に行われていない物件を購入した場合、築年数が経過するほどに建物全体の劣化が進行し、長く住み続けることができなくなります。中古マンションの物件には、このようなリスクが存在する点が大きなデメリットです。
3.建て替えが早い可能性がある
マンションの大規模修繕は、一般的に10数年に1度程度の頻度で発生します。新築マンションの場合は、向こう10年程度は大規模修繕なしに暮らすことができます。
一方で、築30年程度の中古マンションの場合は、購入してすぐに大規模修繕がスタートする可能性もゼロではありません。このように、中古マンションを購入する際には、建て替えの可能性についても想定しておかなければなりません。
中古マンションを選ぶときのポイントは5つ
次に、中古マンションを選ぶときのポイントについて解説します。
- 長期的な修繕計画をチェックする
- ローン審査に問題がないか確認する
- 管理規約を確認する
- 空室の少ないマンションを選ぶ
- 専用部分の配管工事有無を確認する
それぞれについて詳しくみていきましょう。
1.長期的な修繕計画をチェックする
マンションの寿命は管理状態に大きく影響されるため、まずは長期修繕計画をチェックするようにしましょう。適切な周期で大規模修繕が行われているか、修繕積立金や管理費はきちんと徴収されているかなどを細かく確認することが大切です。
定期的なメンテナンスや運用が、マンションの資産価値と長期的な住み心地に直結することを忘れないようにしましょう。
2.ローン審査に問題がないか確認する
金融機関によっては、住宅ローンの審査条件に物件の築年数が盛り込まれているケースも少なくありません。また、多くの住宅ローンでは、物件の担保価値も重視されるため、あまりにも築年数の長い物件ではそもそも融資が下りないリスクも存在します。
もしくは、借入金額の上限が下がる、返済期間が短くなるなどの制約がある場合も少なくないため、ローンの審査に不安がある場合は、金融機関の担当者に相談するようにしましょう。
3.管理規約を確認する
中古マンションをリフォームする前提で購入する場合は、マンションの管理規約でリフォームの制限について記載があるかを確認しておく必要があります。
中古マンションの管理規約のなかには、施工可能な範囲が制限されていたり、利用できない建材が指定されていたりするケースがあります。もし、規約に気付かないまま購入してしまうと、希望するリフォームの施行ができない可能性があるため、事前にチェックするようにしておきましょう。
4.空室の少ないマンションを選ぶ
築30年以上のマンションを購入する際は、空室状況をチェックしてください。マンション全体の空室状況は、修繕積立金の徴収割合を知る目安になります。
もし、空室率が高い場合は、計画どおりに積立金が集まっていない可能性が高いです。このような積立金の不足は、将来的に必要な修繕工事が実施できないリスクにつながります。そのため、過去まで遡り、ある程度の空室状況を仲介担当者や管理会社に確認しましょう。
5.専用部分の配管工事有無を確認する
築30年以上のマンションを購入する場合、居住空間となる専有部分の配管工事が行われているかも重要なチェックのポイントです。使用されている配管の素材によって交換時期は異なりますが、一般的に使用されている「硬質塩化ビニルライニング鋼管」の場合、15〜30年で劣化する可能性があります。
そのため、リフォームで配管の工事履歴があるか、配管の素材に何を使用しているかなどの情報を事前に確認しておくのがおすすめです。
築年数何年まで住めるかでよくある3つの質問
最後に、築年数何年まで住めるかでよくある質問を紹介します。
- 質問1.築40年や50年のマンションを買っても大丈夫?
- 質問2.旧耐震基準と新耐震基準とは?
- 質問3.中古物件の購入で後悔しないポイントは?
それぞれについて詳しくみていきましょう。
質問1.築40年や50年のマンションを買っても大丈夫?
築年数が40年や50年を超えているマンションを購入する場合、古さゆえのリスクを理解しておかなければなりません。これらのマンションには、以下のリスクが存在します。
- 耐震性能が低い
- 断熱性能が低い
- 設備のスペックが低い
- 管理不全の場合の費用がかかる
これらのリスクを正しく把握したうえで、築40年以上のマンションを買うようにしましょう。
質問2.旧耐震基準と新耐震基準とは?
耐震性には、「旧耐震基準」と「新耐震基準」の2つがあります。旧耐震基準は、1981年5月31日以前に建築確認済みの物件で、震度5強程度の揺れでも倒壊せずに耐えられる基準で建築されています。
一方で、新耐震基準は1981年6月1日以降に建築確認済みで、震度6強以上の揺れでも倒れない耐震性能が基準です。今後、大きな地震が発生する可能性を考えると、新耐震基準または旧耐震であってもメンテナンスが行き届いた物件を選ぶことが大切です。
質問3.中古物件の購入で後悔しないポイントは?
中古マンションを購入する際に、資産価値としてマンションを購入するのであれば、将来的に売却できる可能性があるかが重要な確認項目です。
一口に築30年の中古マンションといってもエリアによって評価額が大きく異なるため、過去の取引から市場価格を調べてみてください。これらの確認を怠って、安易に物件を購入してしまうと、将来的に資産価値が乏しい可能性があります。
なお、売れるマンションの条件については、こちらの記事で詳しく解説しています。
参考記事:【プロが教える】売れるマンションの条件は7つ|高く売る方法やよくある質問も徹底解説! | ビリーフ株式会社
まとめ
本記事では、中古物件が築年数何年まで快適に住めるかという点や中古マンションを購入するメリット・デメリット、中古マンションを選ぶときのポイントについて解説しました。
築年数が経過した中古マンションは価格が安いだけでなく、好立地に立てられている物件が多いのが特徴です。また、敷地も広い傾向にあり、魅力的な条件の物件が数多く存在します。
しかし、中古物件を選ぶ際は、長期的な修繕計画やこれまでの空室率、専用部分の配管工事の有無などを確認しておく必要があります。このような確認を怠った場合、修繕積立金や管理費の不足により、必要な修繕が実施できないなどのリスクが否定できません。
将来的に賃貸に出す場合や、売却を考えている場合も、適切な物件選びが重要になります。なお「ビリーフ株式会社」は不動産の買取・仲介だけではなく、不動産に関するさまざまなご相談を承っております。
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